近藤忠恵さんの「ときどき旅に出るカフェ」読了。
37歳独身一人暮らしの瑛子が、むかし一緒に働いていた円が経営している近所のカフェを見つけてそこへ通うようになります。そのカフェを中心に、様々な事件を垣間見るって感じですね。円さんがホームズ的な役割を果たしています。
忙しいときは、こういう本が無性に読みたくなります。
安部公房とか意味不明なものって頭使うじゃないですか。え、これってどういう意味なの?ってなるじゃないですか。あと、ミステリとかも自動的に「これはフーダニットか、犯人は誰や?今んとこ怪しいのはこやつかしら」なんて考えてしまうから、読み切るまでに疲れたりするんですよね。
だから日常の中でさらーっと読めて、どことなくほっこりする感じのものって欲しくなるんですよね。辛党なんだけど、たまに甘いお菓子食べたくなる、みたいな。
実際、この物語内には美味しそうなものがたくさん登場します。カフェが舞台なので、ケーキみたいなのとか苺スープとか。個人的には、アルムドゥドラーが気になりました。オーストリアのジュースなんだそうです。
ちなみにわたしの中での極上スイーツはシュークリームです。カスタードとホイップ両方入ってるのが好き。
セブンのシュークリ美味いんやで!
37歳独身という主人公の、冒頭の説明場面、非常に巧いです。ここで多くの女性読者を取り込むと思いますね。わたしもそうでした。同じ歳ではないものの、こういう人いそうって思わせる描写が好きです。
近藤忠恵さんの食系やっぱいいなぁ。タルトタタンシリーズも好きです。